未曾有の領域に入った欧米および日本経済、また、低成長に入った中国。資産は投資ではなく、どう守るかが問われています。 ただし、日本円だけで通貨を保有するのもリスクがあり、人民元、ドルの保有も必要です。すでに金融システムが機能マヒを起こし、中央銀行のみがその資金供給先となった今日、金融資本主義は新しい仕組みがないかぎり停止してしまうのではないでしょうか。 また、中国、ベトナムについてもレポートいたします。

水曜日, 10月 04, 2006

中国不動産への外貨投資は歓迎しない?

中国政府は、7月 外国人による不動産投資への外貨流入を制限する指針を発表しています。このことは、投機資金の流入を制限することにより、中国不動産価格の安定化へ対する一定の効果をもたらすものと見ることもできます。

一方、製品輸出の代金決済として蓄えられるUS$と当局による為替への介入は外貨準備高を増大させ、中長期的にはUS$に対する元高をもたらし すでに取得した不動産の売却には為替差益が生じることになります。 なお、現在 新築購入以外でも新たな中国不動産投資にはリスクがあり 個人は様子見の状態となっていますが、機関投資家の動きは従来と変化はないようです。

 また、今後 人件費の上昇がじわじわと効いてきて付加価値が少ない生産品・加工品を中心としていた中国には、ベトナムなどの周辺国との競争が待ち受けています。そのため、10年間のレンジでは 付加価値型工業立国への転換が求められることとなります。

次回はその周辺国のひとつべトナムの様子をレポートします。