未曾有の領域に入った欧米および日本経済、また、低成長に入った中国。資産は投資ではなく、どう守るかが問われています。 ただし、日本円だけで通貨を保有するのもリスクがあり、人民元、ドルの保有も必要です。すでに金融システムが機能マヒを起こし、中央銀行のみがその資金供給先となった今日、金融資本主義は新しい仕組みがないかぎり停止してしまうのではないでしょうか。 また、中国、ベトナムについてもレポートいたします。

金曜日, 12月 03, 2010

せとぎわの欧州金融危機

 トリシエ総裁の会見で揺れ動いた昨日のNY為替市場でしたが、金利据え置き、国債買い入れで 長期的にユーロ安が確認されました。 短期的にはドル安ユーロ高に動いていますが、これはテクニカル上のことで
今後 ギリシャ、ポルトガルの国債 格下げアナウンスで一段のユーロ安が進むことでしょう。

「せとぎわの欧州金融危機」ですが、インフレ阻止で物価安定が最大の目標であるECBが、国債買入れを行うことは将来の長期金利高騰と物価高を自ら招く政策であるためトリシエ氏も任期では引退したいのが本音でしょう。

 一方、日銀では須田委員がETF買入れなどの金融緩和策に苦虫を覚えていることでしょう。

いずれにしても、未体験ゾーンにはいっている日米欧州の超流動性緩和によるマーケートは弾けたときは、当局がコントロール不可能な状態になるではと危惧しております。