未曾有の領域に入った欧米および日本経済、また、低成長に入った中国。資産は投資ではなく、どう守るかが問われています。 ただし、日本円だけで通貨を保有するのもリスクがあり、人民元、ドルの保有も必要です。すでに金融システムが機能マヒを起こし、中央銀行のみがその資金供給先となった今日、金融資本主義は新しい仕組みがないかぎり停止してしまうのではないでしょうか。 また、中国、ベトナムについてもレポートいたします。

火曜日, 10月 28, 2008

低成長にはいった中国経済

 中国の 直近のGDP見通しは8%といわれていますが、さらに低下することは避けられません。アメリカのみならず 中国経済は欧州経済とも結びついており、欧州の恐慌の影響がじわじわとでてくるものと予想されます。
 ドル人民元が9月23日以降 元安ドル高へ反転していますが、さらに、中国当局の継続的な利下げはいっそうの元安をもたらします。問題は 海外資本が流出しないかどうかですが、世界の工場となっている中国から逃げ出すことは考えられませんが、元安基調が定着すると現金の流出は起きるものと予想されます。
 さて、円と人民元の関係でいくと ひところ(6月-7月) 1元=16円まで 元高となりましたが、このところ13.70銭前後まで 元安 となっています。 ちょうど 2006年頃のレンジですが、元円はドル円と同じ動きをしているため ある程度 元安までいくでしょうが ドル円が底値までいくと 同じく 元高となるでしょう。 ドル円の動きは難しいですが 1ドル=87円90銭 (1995年のレベル) から82円前後までのドル安は想定されるところです。ようは どこレベルで 円キャリー戻しの巻き返しが起きるかです。
 意外とまだまだ ドルは強く 信任は薄れても 決済通貨としての地位は保ちそうです。