未曾有の領域に入った欧米および日本経済、また、低成長に入った中国。資産は投資ではなく、どう守るかが問われています。 ただし、日本円だけで通貨を保有するのもリスクがあり、人民元、ドルの保有も必要です。すでに金融システムが機能マヒを起こし、中央銀行のみがその資金供給先となった今日、金融資本主義は新しい仕組みがないかぎり停止してしまうのではないでしょうか。 また、中国、ベトナムについてもレポートいたします。

土曜日, 5月 09, 2009

GDPから見る実態経済

 トヨタは 5/8 09年3月期 4369億円の赤字、10年3月5500億円の赤字見通しを発表しましたが、世界のGDPから分析をしてみましょう。
 IMFの見通し アメリカ GDP 2009年 -3.2% (改定前3月)をベースにすると、日本円で約1400兆円の約193兆円が失われることとなります。
 トヨタは北米販売が半分を占めるため、10年3月期利益減少見通し8000億円中 4000億円以上は北米で占められるわけです そのインパクトの大きさがはかれます。
 一方 日本のGDPは IMF 見通しでは 2009年 -6.2% (政府・日銀見通し -3.3% ― -3.1%)で
09年で約500兆円です。 仮に-5%とすると50兆円が失われることになります。 現在 大手電機メーカー、機械メーカーなどの9年3月期赤字決算および10年3月期赤字決算見通しが それらを物語っています。 
 苦境に陥っている大企業向けには申請ベースで公的支援が発動される予定ですが、欧州もECBが量的緩和(5/7 0.25%の利下げで政策金利を1%)に入っていくため デフレ経済が明けた後のインフレ経済が懸念されています。
 なお、このインフレ経済については別の機会にコメントいたします。