未曾有の領域に入った欧米および日本経済、また、低成長に入った中国。資産は投資ではなく、どう守るかが問われています。 ただし、日本円だけで通貨を保有するのもリスクがあり、人民元、ドルの保有も必要です。すでに金融システムが機能マヒを起こし、中央銀行のみがその資金供給先となった今日、金融資本主義は新しい仕組みがないかぎり停止してしまうのではないでしょうか。 また、中国、ベトナムについてもレポートいたします。

月曜日, 7月 06, 2009

米国国債暴落の危機?

 今週号のエコノミストの特集は「米国国債暴落の危機」です。 買い続ける投資家がいるかぎり暴落することはないのですが、今や中央銀行FRBが最後の買手として登場していますのでこのような特集が組まれているわけです。
 中国、日本 両国が貿易収支で突出して 外貨準備高を米ドルで保有しているわけですが、今後 米ドルで戻ってくるという前提には立たないほうがよさそうです。現在 日本は約22兆円/年 10年債を中心に米国債を購入し続けているのですが、中国は短期債中心の購入に切り替えておりそのリスクを軽減しようとうのが国家の政策です。日本は国家安全保障上 米国第七艦隊の防衛網に入っており、その対価として米国債の購入を続けざるえないとうことでしょうか。
 歴史を見てみると 第二次世界大戦の戦渦で破壊されたヨーロッパへ投資した「マーシャルプラン」の米国ですが、冷戦での安全保障上の政策だったとしてもその対価は求めませんでした。
 第一次世界大戦後のドイツには多額の賠償金が課され、ハイパーインフレの発生 また ナチスドイツの隆盛を生んでしまいました。

 歴史を見ていくと 貿易で上げた外貨準備高および米国債購入残が毀損しても 自然の流れと見るべきだと筆者は考えています。