未曾有の領域に入った欧米および日本経済、また、低成長に入った中国。資産は投資ではなく、どう守るかが問われています。 ただし、日本円だけで通貨を保有するのもリスクがあり、人民元、ドルの保有も必要です。すでに金融システムが機能マヒを起こし、中央銀行のみがその資金供給先となった今日、金融資本主義は新しい仕組みがないかぎり停止してしまうのではないでしょうか。 また、中国、ベトナムについてもレポートいたします。

木曜日, 10月 01, 2009

明日は8月の失業率発表で円安に?

 7月に5.7%をつけた失業率ですが、当面上がることはあっても下がることはないようです。 金融危機以降 日本のGDPはピーク時の70-80%に落ちているわけですが、これがピーク時に戻ることはないわけです。 日本の輸出比率は16%前後と高くないのですが、自動車、エレクトロニクスなどに偏っており 日本の富の多くをこの分野で稼いでいることが構造的に 海外景気動向に国内経済が左右されてしまう要因です。 そのため 輸出産業の国内生産部分は円高になると直接的に収益にインパクトを受けるわけです。 であれば、輸出部分は全面的に海外生産をおこなえばよいわけですが、三菱電機はすでにこのようなビジネス・モデルを構築しています。
 さて、82円22銭をつけたドル円ですが 現在 90円台前後で上下しています。 いったん 円安になったとして、ドル安円高トレンドは変わらないため次のターゲット80円を目指すことになるでしょう。 
 1985年9月にプラザ合意でドル安政策がとられましたが、今回のピッツバーグでのG20が同様にドル安での合意の場となたことは 後年語られることとなるでしょう。 表向きは「世界経済不均衡の是正」とアナウンスされました。