未曾有の領域に入った欧米および日本経済、また、低成長に入った中国。資産は投資ではなく、どう守るかが問われています。 ただし、日本円だけで通貨を保有するのもリスクがあり、人民元、ドルの保有も必要です。すでに金融システムが機能マヒを起こし、中央銀行のみがその資金供給先となった今日、金融資本主義は新しい仕組みがないかぎり停止してしまうのではないでしょうか。 また、中国、ベトナムについてもレポートいたします。

木曜日, 8月 16, 2007

ロンドン市場 ドル円 一時113円55銭 ドル安

 8/16 ロンドン市場 115円台で始まった円ドルですが 一気に113円代に突入し 現在 114円台半ばで推移しています。 この水準は2006年7月以来の円高ドル安で、114円台でN.Y.マーケットへ移るものと考えられます。

今月初めより指摘していました115円を超える円高ですが、今後さらにいろいろな影響がでてきます。
日本企業は円売りドル買いをいれているようですが、欧米勢のドル売りの勢いには負けています。また、個人投資家もロンドン市場での瞬時の113-114円台でまったく手が出せない状況のようです。

主な影響
1.輸出企業の業績低下懸念より東京株式市場の冷え込み
2.日銀による8月の0.25%の金利引き上げの難しさ
3.個人投資家のドル資産の含み損 あるいは 一部 投資家による海外投資信託の解約

 現在 日本の新聞では サブプライム問題に起因した信用不安は一時的なものとのコメントが多く、欧米主要銀行が積み増している「貸し倒れ引き当て金」に踏み込んだコメントは見られません。
 株式市場の冷え込みは実態経済悪化の先行指標であり、きたるべき買い場がくるまではじっとしおきましょう。
 ドル円は当面115円プラスマイナス1-2円で推移するものと予想され、ボックス圏での売買を行いましょう。 仮にさらなる円高ドル安が進むようですと 2006年5月の108円98銭を目指すことになるでしょう。