未曾有の領域に入った欧米および日本経済、また、低成長に入った中国。資産は投資ではなく、どう守るかが問われています。 ただし、日本円だけで通貨を保有するのもリスクがあり、人民元、ドルの保有も必要です。すでに金融システムが機能マヒを起こし、中央銀行のみがその資金供給先となった今日、金融資本主義は新しい仕組みがないかぎり停止してしまうのではないでしょうか。 また、中国、ベトナムについてもレポートいたします。

土曜日, 4月 28, 2007

格差社会 アメリカに学ぶ

グロバリゼーションの行き着くところについてはすでに記させていただきましたが、先輩国 アメリカの実態を ルポ?したバーバラ・エーレンライク著「ニッケル・アンド・ダイム」を紹介いたします。

 1941年生まれのコラムニスト バーバラは、自らアメリカの下層社会で時給6-7$で働き、その体験および同じ環境で働く労働者たちの実態を ユーモアを交えて時にはシニカルに伝えてくれます。
バーバラは(敷金をだせる身分なので)アパートを借りて自動車で通勤してレストラン・チェーン店でウェイトレスとして働きますが、(そんなお金も持ち合わせがない)若者・年配者の同僚たちはトレーラー・ハウス、ワゴンなどが自宅です。

掛け持ちで日本にもある?ジェリーズ(仮名)というレストラン・チェーンで働いたり 一般の中流階級の人たちには縁のない職業であることがわかります。彼女たちは金銭的にショッピング・映画などの余興に興じる余裕がありません。 
現在の日本のように若年層だけの問題ではなく、社会全体に這い上がれない貧困層がいることがわかります。重要なのは黒人やヒスパニックが底辺にいるのではなく、貧困化した白人たちも多くいて、現在 全労働者人口の6.2%がダブル・ワークをしていることです。

株主第一主義の”アメリカ型資本主義”は 生産性・収益性の向上により 株主への貢献を第一に考えますので、今後 日本においても ストレス管理の経営手法による従業員の精神的苦痛・病に対処するためにメンタル・ヘルスが重要な経営上の課題になってくるでしょう。

木曜日, 4月 26, 2007

調整を続けるベトナム株式市場

昨年10月以降 急激に上昇してきたベトナム株式市場は4月にはいり調整を続けています。
主に日本マネーを中心としたファンドが流れ込んだことも起因しているようですが、まだまだ上場している会社が少なくブームを巻き起こした模様です。 あるベトナムの証券会社は口座開設料・手数料を値上げし 実質 日本からの新規口座開設者を制限するようになってきています。

しかしながら、今後 インフラ系、金融系 の株式公開が控えており 客観的な投資基準を持って 投資活動を行えば、急激な上昇時に慌てて投資することなく じっくり調整局面で有望株を拾っていくことができるでしょう。