未曾有の領域に入った欧米および日本経済、また、低成長に入った中国。資産は投資ではなく、どう守るかが問われています。 ただし、日本円だけで通貨を保有するのもリスクがあり、人民元、ドルの保有も必要です。すでに金融システムが機能マヒを起こし、中央銀行のみがその資金供給先となった今日、金融資本主義は新しい仕組みがないかぎり停止してしまうのではないでしょうか。 また、中国、ベトナムについてもレポートいたします。

月曜日, 7月 30, 2007

7/30 日本マーケットは冷静

 昨日 参議院選挙が終了しましたが 東京株式市場の一時的な下げは見られましたがマーケットは今回の結果を織り込み済みで比較的落ち着いていたかに見えました。 一方、選挙結果を受けて 円相場は円安を予想するする声が多い中、円高方向へ 日本の政局とマーケットはさほど連動せず、やはりアメリカ経済の動向に左右されるものと予想されます。
 先週からの信用不安による流れで今週のNY株式市場の動向しだいでは 一層の円高も予想され、そうなると 昨年からの流れ 円安傾向の潮が止まることも考慮していく必要があります。
 一方、アメリカのサプライムローンの影響は一時的と言われている理由には、GDP比に占める割合が2%未満で、60%超を占めるサービスはまだまだ堅調とのことです。 世界的な金利上昇局面において アメリカでは減速による金利低下を促すのか、それとも、インフレ懸念から金利引締め方向へ向かうのか 予断を許しません。 

金曜日, 7月 27, 2007

東京市場で個人投資家 円売り

本日 7/27 早朝 ウェリントン市場で118円2銭に急進した後、東京市場では円売りドル買いにより119円6銭から9銭で引け、ロンドン市場、N.Y.市場 119円前後で推移しています。
  東京市場では 個人投資家 および 投資信託による円売りが円を押し戻したと言われています。今回の円高は当初 NY株式市場の急落に伴いドル売りから始まり、7/26さらにサブプライムローン問題が表面化してNY株式市場がさらに急落すると、ヘッジファンドによる利益確保狙いから円買いドル売りを仕掛けたものと推測されます。
 NY株式市場しだいでは来週にかけてさらなる円高が生じる可能性が高いものと思われます。株式投資においては、信用リスク懸念が拡大すると世界的な株式調整局面となる可能性があります。

 なお、ベトナム株式市場 VN-Indexは3日連続の下落で 7/26 940.36ポイントで引けました。チャートを分析するとさらなる下落が予想されます。売りが売りを呼ぶ展開となるのか、それとも 海外投資家の買いがいつはいるのかが注目されます。

このような局面では当面 ベトナム株は様子見とし、円ドル為替相場に注目してみてはいかがでしょう。

木曜日, 7月 26, 2007

ベトナム第三のファンド

ベトナムで3番目のファンド 「Manulife Vietnum Fund」 は、一般投資家へ総額2500億ドン(約18.9億円)の募集を開始しました。 運用期間7年間、投資構成は65-95%が上場株式、0-25%を未公開株でベトナム株式指数(VX-Index)を参考に成長を目指すとのことで、外国人保有制限でブルーチップ銘柄を買えない主に海外投資家も対象にしているものと思われます。 
 額面10000ドンで最高25万株まで購入可能とのことですが、上場株式中心となると今後のVX-Indexの成長を前提にファンドが組まれることになります。 1万株購入(約75万円)で300万ドン(約23,000円)の発行手数料がかかり 別途 管理費用 2%が発生します。
  マニュライフプログレシブファンド(MAFPF1)はすでに3兆ドンを運用するファンドですが、現在のベトナム株式市場 調整とともに低迷しているVFMVF1、PRUBF1に続く3番目の一般ファンドとなる予定です。
ベトナム株式指数も 今秋から上昇する可能性があるため、個別株は? という方は当ファンド いいかもしれません。 
(情報ソース:SSI証券)

火曜日, 7月 24, 2007

個人投資家の静かなる反乱

 7/24 円ドルは120円台に N.Y.為替市場も基調は円高で推移しています。 前回 3月につけた115円台へ向けて円の買戻しが続いています。おそらく119円台をつけたところでドル買い戻しがはいる可能性が高いのですが、今回 多くの個人投資家のFX・外債・投資信託により円売り・ドル買いを行うのかどうか関心が高まってくるでしょう。 今回 FXへのセミプロ投資家は、円売りで 差益を得るでしょうが、夏休みにはいいてくるというタイミングでは外債・投資信託の購入は一休みの状態ではないでしょうか。
 中長期的には 日米金利差のトリックを理解している個人投資家は 短期売買することなく 円安という流れに乗ってFXで利益を獲得できるわけですが、円の買い戻しに際して冷静な対応を行い・損切りをどのタイミングで行うかが難しいところです。 
 
 また、新聞によりますとFXで得た利益の申告漏れで3人の市民が 国税から東京地検へ告発されたもようです。 当局もドネーション実施で減税・非課税部分の拡大を行うことなど、社会への貢献を検討して健全な社会構築の基礎つくりを行ってほしいものです。

 そういう社会つくりを目指さないと 円の逃避のみならず 生活拠点の海外逃避の増加も一般化するスピードが早まっていくことでしょう。

金曜日, 7月 20, 2007

セカンド・ライフ

退職後に海外での長期滞在、海外移住というセカンド・ライフについてではなく、アバターという自分の分身を仮想社会の中で生活するセカンド・ライフについて記します。

 リンデンラボ社というアメリカのベンチャー企業が始めた インターネット上の仮想社会に次々と企業が参入はじめています。 個人で無料で登録することもできますが、日本円で約20万円で登録して島を購入すると店舗を出店することができます。ただし、10円、20円程度の水準で洋服・靴を購入するという現実社会とは違って お遊びの世界が広がっています。企業は宣伝・広告・プロモーションを狙ってテスト的に参入しているようですが、個人で店舗をだすこともできます。

 セカンド・ライフが広がる可能性があるのは リンデン・ドルという仮想社会の通貨がUSドルへ交換できるところにあります。 いずれ 証券取引所 や 銀行 が開設されたりする可能性もあり、仮想社会の可能性は未知数であります。 セカンド・ライフには筆者も注目しており 店舗をだそうかと準備をしています。店舗をだすためにはオープンソースのプログラムを駆使する必用があり、誰でもできるわけでもありませんが、将来 出展サポートを行う事業もスモール・ビジネスの可能性を秘めています。

木曜日, 7月 19, 2007

円のゆくえは?

円/ドルは6月安値 124円13銭をつけた後 現在 122円前後の状態にあります。 120円を超えて110円台へ戻ることは予想されます。 多くの個人投資家がドル建て外債・投信を購入されているため心配してしまいますが、一方的な円安ではなく 調整を続けながら円安傾向に間違いはないでしょう。
世界的な金利上昇傾向にありながら、金利差というファンダメンタル上の理由で円だけが独歩安から抜け出せずにいます。 輸出企業を中心に歓迎する向きの意見が多い中 、長期的には国力低下の観点で懸念すべきことだと言わざるをえません。
 アメリカの都市との比較では、最近の東京は比較的 暮らしやすいという感想です。 食費 がそうかからず、娯楽についても 世界的なエンターテイメントが楽しめます、New Yorkではチケットがとれないアーティストでも 東京では簡単にチケット入手ができます。
 しかしながら、円安がもたらすものは農作物・原材料・完成品の輸入コストの上昇で、今後 じわじわときいてきて 気が付いた頃には暮らしにくい国になってしまうでしょう。 日銀としては徐々に金利をあげたいところですが、今後の国債の償還の観点で 急激には そうはできない事情は関係者周知のことです。

水曜日, 7月 18, 2007

新興国株の不思議

ベトナム株式ではこんなことも普通です。

ハノイ証券取引場に上場のCIC コテック投資建設 という銘柄がありますが、株主に対して有償増資を持株に応じて1:1の25000ドン前後でおこなう計画です。現状の株価が46700ドン前後ですから、既存 株主にとってはいい話です。 ただし、発行株数が2倍になるわけですから、今後 限りなく25000ドン前後に下がりそうですが、外国人持株比率は1.5%前後と低く株価は下がりません。 まだ、認可されたわけでないのですが、ベトナム国内投資家に一般投資家理論は通用しないようです。

CICは小型株ですが、新興国株では国を代表するインフラ、金融、資源などの銘柄で成長性が見込める株に集中投資して、分割(有償・無償とわず)を繰り返すうちに資産が増えていくところにおもしろみがあると言えます。

一般に 新興国は銘柄がわかりずらいのでファンドに投資すればよいという考え方もありますが、筆者はファンドに投資するとともに、その国の経済・文化を知るためにも個別銘柄にも投資を行い その国のことを知ることをお勧めいたします。 もちろん、その国の経済・文化を知るためには現地に赴いて肌で感じることことも必用でしょう。