未曾有の領域に入った欧米および日本経済、また、低成長に入った中国。資産は投資ではなく、どう守るかが問われています。 ただし、日本円だけで通貨を保有するのもリスクがあり、人民元、ドルの保有も必要です。すでに金融システムが機能マヒを起こし、中央銀行のみがその資金供給先となった今日、金融資本主義は新しい仕組みがないかぎり停止してしまうのではないでしょうか。 また、中国、ベトナムについてもレポートいたします。

水曜日, 10月 28, 2009

金融経済に引っ張られる実態経済

 肌感覚で景気はいっこうによくなっていないというのが実感で いくら 日経225が10000円台を回復したといっても それは株式市場だけの話? というのが日本の実態です。
 おりから デフレ経済が進行しており どこに行ってもディスカウント店は繁盛しています。 これは いつも言いますが 世界経済における均衡論の観点でいえば、日本において賃金が上昇することはなく 消費構造が変化していく過程であると分析できます。 今後 成人男子が年収500万円で 夫婦共働きでやっと 家と子供の(私立の)教育費をまかなえる という時代です。 持ち家と子供への教育費を 放棄すれば いいのですが、さて、どうなっていきますか。
 一方、知識と経験を未につけた一部の層は金融経済の恩恵を受けることができます。 この層は 年齢に関係なく 努力して 失敗もし 這い上がって 地位を築くことができる人たちです。
 実態経済だけでは なかなか はいあがれない時代にはいってきました。 

木曜日, 10月 08, 2009

実物資産 金

 本日先物1050ドルを越え 中期は1500ドルを目指している金ですが、誰が買っているかに諸説があります。 欧米の機関投資家の買いだけではロング、ショート ポジションなので一気に上昇することはありません。 豊富な資金をバックに下値を拾っていく買い方のようにみられますが、実態はわかりません。 ロシア、中国が金を積み増しているようですが、ファンドが動いているのか、注視したいとこころです。

土曜日, 10月 03, 2009

ドル安円高基調

 日本の8月失業率は おやっと思うような 数字でしたが、アメリカ雇用統計 9月失業率 9.8%と発表されました。 このところ 世界的に株価も調整中のようですが、為替は ドル安基調です。
  ユーロドルは 9/23に1.48446のドル安値をつけた後、昨日 10/2  1.44808 まで ユーロ安ドル高 となっています。
 ドル円は 10/2 88.62銭の後 1時間で一気に89.924銭まで戻り ボラタリーが高いところをみせました。世界的にあふれているゼロ金利国通貨「ドル」は 高金利通貨、新興国および資源国の通貨に交換され投資されているわけですが、ドルと同様に実質ゼロ金利通貨 円にも交換されているわけです。
 88円22銭の高値を抜けますと12月高値 87円126銭を抜け 80円を目指すことになります。 

木曜日, 10月 01, 2009

明日は8月の失業率発表で円安に?

 7月に5.7%をつけた失業率ですが、当面上がることはあっても下がることはないようです。 金融危機以降 日本のGDPはピーク時の70-80%に落ちているわけですが、これがピーク時に戻ることはないわけです。 日本の輸出比率は16%前後と高くないのですが、自動車、エレクトロニクスなどに偏っており 日本の富の多くをこの分野で稼いでいることが構造的に 海外景気動向に国内経済が左右されてしまう要因です。 そのため 輸出産業の国内生産部分は円高になると直接的に収益にインパクトを受けるわけです。 であれば、輸出部分は全面的に海外生産をおこなえばよいわけですが、三菱電機はすでにこのようなビジネス・モデルを構築しています。
 さて、82円22銭をつけたドル円ですが 現在 90円台前後で上下しています。 いったん 円安になったとして、ドル安円高トレンドは変わらないため次のターゲット80円を目指すことになるでしょう。 
 1985年9月にプラザ合意でドル安政策がとられましたが、今回のピッツバーグでのG20が同様にドル安での合意の場となたことは 後年語られることとなるでしょう。 表向きは「世界経済不均衡の是正」とアナウンスされました。