未曾有の領域に入った欧米および日本経済、また、低成長に入った中国。資産は投資ではなく、どう守るかが問われています。 ただし、日本円だけで通貨を保有するのもリスクがあり、人民元、ドルの保有も必要です。すでに金融システムが機能マヒを起こし、中央銀行のみがその資金供給先となった今日、金融資本主義は新しい仕組みがないかぎり停止してしまうのではないでしょうか。 また、中国、ベトナムについてもレポートいたします。

金曜日, 1月 22, 2010

円高ドル・ユーロ安へ

 昨年12月からのユーロ安ドル高 ドル>円>ユーロ は、このところ 円>ドル>ユーロの流れに変わってきました。 何かが大きく変わったわけではありませんが、アメリカ経済の実態が期待ほど回復基調にないこと、また、ユーロはギリシア、スペイン、東欧問題で さらなる通貨安の気配です。
 ユーロドルは 1.40292と安値をつけましたがいったん戻して 1.35を目指すことも想定に入れておく必要があります。また、ユーロ円は126.54銭から戻して120円割れも想定しておく方がよろしいでしょう。
 安全資産とされる円は88円台後半がみえてきています。

金曜日, 1月 08, 2010

禁じ手を破った財務大臣

 菅財務大臣の為替に関する発言は、通常ありえないことを発言し物議をかもしだしていますが解説いたします。
 現在のドル円の為替水準はテクニカル的にも円安水準にあります。よって、本来 緩やかなドル安が望まれる中 ファンド勢が仕掛けてきて急激な円高を起こしかねないというリスクを生じさせました。 世界的な流れは緩やかなドル安による世界的不均衡を是正する流れにある中で、単独介入できない水準での90円半ばが望ましいという具体的なレートに触れることは市場の怖さを知らない素人のコメントと写ります。
 また、円高の後の円安が待ち受けていますのは、資源高が円高のおかげで輸入できているのですがそれがコストアップとなり国民生活に多大な損失を招くというリスクもはらんでいます。

3月までは急激な為替変動の可能性がでてきてしまったため取り返しのつかない発言になってしまったわけです。なお、本人は全くそのことを理解していないため、いずれ市場の怖さを思い知ることになるでしょう。

金曜日, 1月 01, 2010

2010年がスタートして

あけましておめでとうございます。今年は昨年2009年より落ち着いているようです、それは先進国の世界的な超緩和政策によりお金があふれかえっていることにあります。
 あふれかえったお金は新興国への投資に使用され、先進国の金融経済は比較的良いとされています。一方、商業不動産への投資が不良債券化しているアメリカの地銀、ドバイ・東欧への投資が焦げ付いている欧州の大手金融機関など実態は悪化すれどもよくわなっていません。
 流動性を高めると、インフレ経済へ向かうというのが教科書的な教えてですが、低賃金の新興国が供給するかぎり先進国はデフレ(日本はすでに突入)もしくはスタグフレーション経済が続きます。
 2010年は 世界経済のかぶあせた蓋がにょっこり出てきては、変動を繰り返す 従来の景気循環説では説明できない状況が続くものと思われます。

 大晦日N.Y.City タイムズスクェアで歓喜する人々の裏側には、車上・シェルター生活を強いられている一般市民がいることを忘れてはいけません。
 日本は当分7割経済で頑張っていくしかありませんが、国策として国力が下がる円安を喜ぶ国ではなく円が強くなる国にしないと考えています。