未曾有の領域に入った欧米および日本経済、また、低成長に入った中国。資産は投資ではなく、どう守るかが問われています。 ただし、日本円だけで通貨を保有するのもリスクがあり、人民元、ドルの保有も必要です。すでに金融システムが機能マヒを起こし、中央銀行のみがその資金供給先となった今日、金融資本主義は新しい仕組みがないかぎり停止してしまうのではないでしょうか。 また、中国、ベトナムについてもレポートいたします。

月曜日, 3月 29, 2010

米国債 10年もの金利動向

 長期金利が3.86%台となり 景気上昇かと見るふしがありますが、長期金利が上昇するのは インフレ懸念がでてきたときか、国債売れ行きの不良などで国債が消化されない場合が考えられます。
 さて、アメリカの金利上昇をどう判断するかですが、FRBのバーナンキ議長は警告を発しています。それは規模が大きすぎて多額と言えない負債を抱えているからです、長期金利の上昇は当面先のことでないと困ります。

金曜日, 3月 19, 2010

ギリシア問題はポルトガルへ

 ポルトガルの国債消化も今後火種にたってきそうです。ロイター(ピーター・ワトキンス)のニュースによりますと、ポルトガル政府はIMFと財政削減についての討議はしていないと声明をだしています。IMFとしては、ギリシア、ポルトガルなどの「地中海クラブ」の国々の支援する用意があると考えてそれぞれの国々と討議をしているという話がでてきています。
 3/19 ニューヨーク発のニュースで 今春よりIMFがギリシアの支援に乗り出すであろうということに加え、ポルトガルもそのメニューにのったということです。 これらの国々の財政はバカラに喩えられており、IMFからの支援を受けるか、ユーロ内で支援を受けるかの瀬戸際まできていることをものがったています。
 このニュースがきっかけとなり ユーロドルは 1.364をわりユーロ安ドル高 1.36割れがせまっています。(日本時間3/19 0:15)

木曜日, 3月 18, 2010

ギリシア問題は通貨戦争の材料となった

 ダウジョーンズ社のギリシアIMF支援要請のニュースで、東京、ロンドン市場 のきなみ ユーロ安の展開になっていますがユーロドルは直近の1.38182がユーロ高値になりそうです。(ユーロ円は125.076)
 GSのコメントではユーロドル1.5を目指すというニュースに個人投資家がユーロを買っていますが、しょせんカンパニー・アナウンスなので注意しなくてはいけません。
 ユーロドルは過去0.8のユーロ安がありますので、ユーロはバブルであったことを念頭に置いておく必用があります。 この先上下動を繰り返しながら1ユーロ1ドルを目指していますので、ユーロ買いは短期以外注意が必要です。また、外債という観点ではユーロのソブリン債はいったん売却しておくのもいいかもしれません。

火曜日, 3月 09, 2010

ギリシア ゼネスト前倒し

 ギリシアでは当初3/16に予定していたゼネストが3/11に実施されることとなりました。 緊縮財政と増税に反対するゼネストですが、昨年発足した政権が持つかどうかのせめぎあいとなる様相です。労働者の1/4ほどが参加するゼネストは、マヒさせますし国家が国家として機能しなくなり、ますます国の信用をなくします。ただし、これは金融市場においての話であり、国民生活は表向き耐乏生活状態ということです。
 3/11のユーロ市場は変動が激しいものになるか、静かに過ぎるか注目しなくてはなりません。
 (3/9 21:40現在 ユーロドル=1.3560前後、ユーロ円=121.70円)

ユーロ圏でCDS市場に規制?

ユーロ圏 独仏などは財政規律を保つため債券市場のCDS市場に規制をすることを検討しているようです。しかしながら、問題の本質は 今後 財政赤字が解消できるかどうかであり、CDS市場に規制をすることで問題の解決には至りません。 ソブリン・デビットは 国債を買っている場合にそのリスク・ヘッジのためにあるわけで、規制をおこなえば 財政規律が保てない国の国債をリスクをとって買えなくなるわけです。
 もっとも、国債市場は現物とは別に、金利先物市場で動いていておりますが、為替市場においてマーケットの反乱がおきる可能性があります。
 誰も市場の動きを止めることはできないため、止血を止めても別のところから失血することになります。 ギリシアなどがユーロを離脱をして為替で調整するか、ユーロ安が独仏を巻き込んで危機に陥るか世界は危険な状態にあります。ただし、英米へも波及する危機であり、米国国務省がギリシア支援にと動き出しています。しかしながら、アメリカがユーロ圏を救う力はすでになく、ユーロ圏の延命を支援
しているに止まっています。